生物は、分子・細胞・個体・集団といったさまざまなレベルで環境から影響を受け、また環境に影響を及ぼしています。このような生物と環境との相互作用を、分子生物学や生理学、生態学といった既存の学問を融合させて研究し、その成果を教育に活かします。また、地球温暖化や環境負荷の低減、生物多様性の保全といった環境問題に対して生物学的な視点から取り組み、研究・教育を行います。
光環境は場所や時刻で多様に変化します。例えば、1日の内でも明るさだけでなく、朝夕と昼では空の色(太陽光スペクトル)が違ってきます。また、海に潜ると青い世界に変わっていき、最後には暗黒の世界になります。このような変化に動物はどのように対応しているのかを調べています。
河川や海洋では,陸域よりも生物の保全が遅れています。そのような水域における稀少種の生態や,生物相を豊かにするための方策,生物相を利用した外来種のコントロールなどについて研究します。
生物群集は生物学的相互作用で結ばれた種の集まりであり,類似した生態を示す種が複数共存しています。潜葉性蛾類に寄生するハチの群集をおもな対象として,その共存の機構を研究しています。
生物は、24時間周期で変動する光や温度の環境に合わせて、さまざまな活動を制御する概日時計を持っています。私たちの研究室では、生きた植物体内でおきている、概日時計や刻々と変わる環境によって制御された様々な反応を、最新のNMRイメージング(MRI)技術や古典的な植物生理学的手法までを駆使して、捕えようと挑戦しています。